四国一周サイクリング 3rd 4日目(小松島→室戸)

 四国一周サイクリング 4日目

今日は、小松島から室戸までの約130kmを移動

今日は、距離がそれなりにあるうえ、郊外ゆえに通学・通勤ラッシュの影響も少ない。私は少し早めの8時、ホテルを後にした。

この先は片側2車線と立派な道幅の割に交通量は少なく、路肩も広いため、国道55号線を進む。ペダルを回し、しばらく軽快に進んでいく。

スタンプスポットである道の駅「公方の郷 なかがわ」は、確か反対車線側だったはず。どこで横断しようかと考えながら走っていたら、不意に左手にその姿が現れた。思わず通り過ぎそうになり、急停車する。時刻は営業開始の9時少し前。喫煙所で一服しながら時間を潰していると、地元のサイクリストが声をかけてきた。しばし自転車談義に花を咲かせる。やがて道の駅が店を開いたため、彼に別れを告げ、スタンプを押して再び走り出した。

阿南市の市街地を抜け、JR阿波福井駅を越えたあたりから、道は徐々に勾配を増していく。昨晩YouTubeで学んだ腹式呼吸を意識し、深く息を吐きながらペダルを踏み込んだ。 前回の記憶では、高速道路の入り口までは登りが続き、そこから先は下り基調だったはずだ。だが、実際に走ってみると、入り口を過ぎても容赦なく登りが続いている。自分の記憶がいかに曖昧なものかを痛感し、苦笑する。それでも、前回はあまりの辛さに高速手前の遍路小屋で休憩を余儀なくされたが、今回は余裕がある。そのまま小屋をスルーし、登坂を続けた。 勾配が5%を超えるとE-BIKEの恩恵を感じるが、5%未満の緩やかな坂なら、ロードバイク特有の軽さの方が身体に馴染むのかもしれない。

星越峠を越え、下り坂に差し掛かったところで雨がパラつき始めた。 23番札所・薬王寺の近くにある道の駅「日和佐」でスタンプを押していると、空が急変し、大粒の雨が叩きつけてきた。私はすぐさま店内に避難し、腹ごしらえをしながら雨が止むのを待つことにした。

やがて空が明るくなり、小雨に変わったタイミングで出発する。濡れても寒さを感じない今の季節を選んで正解だった。

「日和佐」を出てすぐ、南阿波サンラインへの分岐点がある。しかし今回はパスだ。前回走った際、車やバイクが猛スピードで追い抜いていくのが怖かったし、アップダウンも多く、正直あまり楽しい道とは言えなかったからだ。 ここからは遍路道と同じコースを辿る。道中、10人ほどの歩き遍路さんの姿を見かけた。

牟岐でオフィシャルコースへと合流し、そのまま海岸沿いの道へ。太平洋からの海風が吹き荒れ、波は高く打ち寄せている。そんな荒れた海でも、小雨の中をサーフィンで楽しむ人の姿があった。


スタンプスポットの道の駅【宍喰温泉】で休憩した後、高知県に入る


この辺りから、不意に背中を強く押されるような追い風が吹き始めた。おかげでペダルを漕ぐ足も格段に軽くなる。 前回この道を走ったときは酷い向かい風に苛まれ、辛い記憶しかなかっただけに、この幸運はありがたかった。
瀬戸内で暮らす自分にとって、ここで見る荒々しい波は少し珍しい。その力強い海の表情を横目に、僕は室戸へと自転車を走らせた。


今日の宿は、ファミリーロッジ旅籠屋・室戸店

ファミリーロッジ旅籠屋は、これまで利用したことはなかった。自転車を部屋まで持ち込むことは叶わなかったものの、スタッフの配慮で階段下の喫煙所近くに停めさせてもらえることになった。

部屋に入ると、歯ブラシをはじめとしたアメニティの少なさに少し戸惑った。しかし、それ以上に室内はゆったりとしていて、トイレと風呂が独立しているのが嬉しい。湯船も大きめの造りだったので、今回の『シコイチ(四国一周)』の行程で初めて、熱いお湯にどっぷりと浸かり、長旅の疲れをじっくりと癒やすことができた。

正直、ネット上の口コミがあまり芳しくなく、少し不安を感じていた。だが実際に泊まってみれば、なんのことはない、ごく普通の快適な宿だった。 ふと、室戸にある他の宿の口コミを眺めてみた際にも、妙に辛辣な書き込みが目についた。一見の旅人には到底わからないような内情を含んでいるようで、ひょっとして地元の宿同士が牽制し合っているのではないか――。そんな余計な勘ぐりをしてしまうほど、この土地の宿事情は少しばかり不思議に映った。

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