四国一周サイクリング 3rd 5日目(室戸→須崎)

四国一周サイクリング 5日目
今日は、室戸から須崎までの約120kmを移動

朝、目を覚ますと、窓の外では容赦のない雨が叩きつけていた。

天気予報を気にしながら少し様子を見る。目的地である道の駅【キラメッセ】はここから5km先にあるが、オープンは10時と遅めだ。幸い、しばらくすると雨脚が弱まってきた。時計に目をやり、9時を過ぎたタイミングで愛車に跨り、ペダルを漕ぎ始めた。

【キラメッセ】に到着したのは9時30分頃のことだ。まだオープン前だったが、ありがたいことにスタンプは屋外に設置されていた。開店を待つ手間が省け、幸先の良いスタートを切ることができた。

幸運にも、出発する頃には雨も完全に止んでいた。気分を良くしてペダルを漕ぎ、そのままの勢いで次のスポットである【田野駅屋】、そして【大山】へと向かう。

【大山】に着くと、建物は静まり返っていた。秋分の日の翌日で、休業日のようだ。しかし、ここも運良くスタンプが外に出してあり、難なく目的を果たすことができた。

ふと案内板に目を向けると、近くに夕焼けの名所「サンセットリング」なるものがあると書かれていた。少し惹かれはしたが、今の私に恋人たちが集う場所は少々眩しすぎる。苦笑いを浮かべ、私はその場所を横目に、ただ先へと進むことにした。



【大山】の地を背にしてペダルを漕ぎ出し、安芸市の街並みを抜ける。

これから進むのは、「高知安芸自転車道」
かつて線路だった場所を整備して造られたその道は、かつての轍をなぞるように伸びている。

車を気にすることなく、自分だけのペースで走り続けられる適度な道幅。心地よい海風を感じながら進むと歩き遍路の姿があった。自転車のタイヤを転がす私と、一歩ずつ地面を踏みしめる歩き遍路。同じ道を共有しているという事実に、不思議な一体感を覚える。




サイクリングロードを駆け抜けていくと、道の駅【やす】の少し手前で手結港可動橋アスファルトの道路を持ち上がげているところだった。その独特な光景に思わず自転車を止め、しばしその様子を眺めていた


「やす」でスタンプを押し終え、私は即座にスマートフォンの画面を覗き込んだ。

次の目的地は桂浜だ。しかし、そこへ至るには浦戸大橋を渡らねばならない。あの橋は路肩が極端に狭いうえ、交通量も多く、自転車で走るにはあまりに危険だ。私は安全策をとり、種崎渡船を利用して迂回することに決めていた。

時刻表を確認すると、船は1時間に1本、毎時10分に出航する。現在時刻とこれまでのペースを頭の中で計算する。頑張れば、14時10分の便に間に合わせることができるはずだ。

私は休憩を切り上げると、早々に「やす」を後にした。ペダルを漕ぐ足に自然と力が入る。海岸沿いのサイクリングロードを、風を切って突き進んでいった。


国道55号線へ一度復帰したものの、すぐに県道14号線へと舵を切る。ここからはペースを上げる。

ひたすらにペダルを回し、無心に道を進んでいく。そうして14時、ようやく種崎渡船場へとたどり着いた。

ふと目をやると、一人の女性が佇んでいる。どうやら歩き遍路の方のようだ。 少しの間、言葉を交わす。聞けば広島からの方で、奥之院まで含めてすべて徒歩で回っているという。穏やかな表情の裏に、どれほどの健脚を隠し持っているのか。なかなかの強者だった。


長浜渡船場へ降り立ち、県道14号線へと漕ぎ出したが、空模様が急激に牙を剥いた。

時刻は15時。須崎まではまだ40km以上の道のりが残っている。叩きつけるような雨はもはやゲリラ豪雨と呼ぶにふさわしい勢いで、全身を濡らし、ついには耐えきれず道沿いにあった休憩所へと駆け込んだ。

濡れたウェアから滴る雨粒を眺めながら、スマホで雨雲レーダーを確認する。画面に映し出された無慈悲な広がりを見て、思わず溜息が出た。あと1時間は止みそうにない。

ここで1時間待てば、須崎に着く頃にはとっぷりと日が暮れてしまうだろう。焦燥感に駆られ、雨脚がほんの少しだけ弱まった隙を突いて、再びサドルにまたがった。

しかし、空は結局最後まで微笑んではくれなかった。須崎の「ホテルAZ 高知須崎店に着くまで、雨は止むことはなかった。

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